放っておくと悪化する…

まぶたのたるみの原因は、主に次の2つ。

  • コラーゲンなど肌の弾力成分の減少
  • 目の周りの筋肉の衰退

年齢とともに、コラーゲンなど「肌の弾力成分」が減少すると、まぶたの皮膚は徐々にたるんできます。

加齢の影響もありますが、紫外線や乾燥などの外的ダメージが蓄積すると、コラーゲン線維が破壊されるので、日々のスキンケア・UVケアで対策する必要があります。

もう一つ重要な要因は「目の周りの筋肉の衰退」です。

年齢が上がるにつれて、体の筋肉と同様に「目元の筋肉」も衰えていきます。

「筋肉」と「皮膚」は密接に関係しているので、目元の筋肉が衰えると、同時に皮膚のハリが失われて、まぶたに「たるみ」が生じてしまうのです。

放っておくと、年々、目元の筋肉は衰退していく一方なので、たるみの悪化を防ぐには「眼輪筋トレーニング」で意識的に鍛える必要があります。

表情筋トレーニングも大事!?

たしかに、眼輪筋を鍛えると「たるみ対策」になりますが、あわせて「表情筋トレーニング」も行うと、(まぶたを含めて)顔全体を美しく保つのに効果的です。

「目元の筋肉」は単独で機能しているわけではなく、顔の他の筋肉と連動して働いています。

ですから、「目元の筋肉」の一箇所だけを鍛えるよりも、顔全体の筋肉(表情筋)を動かした方が「まぶたのたるみ」を効果的に予防・改善することが出来るのです。

実際、私自身もトレーニングを行うときは、眼輪筋だけでなく、「表情筋」も刺激するように心がけてきます。一箇所だけでなく、顔全体を豊かに動かすことが大切です。

以下、詳しく「眼輪筋」と「表情筋」を鍛えるメリットと、具体的なトレーニング方法について解説します。

まぶたのたるみ改善には、眼輪筋と表情筋を鍛えよう!

まぶたのたるみ改善には「眼輪筋」だけでなく、「表情筋」も一緒に鍛えましょう。

顔の筋肉は連動して機能しているので、一箇所だけでなく「顔全体」をまんべんなく鍛えることが大切です。

もともと、人間の体は「バランス」を非常に重視します。目元の一箇所だけを集中的に鍛えるより、顔全体をくまなく刺激した方が機能向上に効果的です。

もちろん「眼輪筋トレーニング」は単独でも有効ですが、(顔全体の)「表情筋トレーニング」も併せて行うことで、目の周りの筋肉を効果的に鍛えることが出来るのです。

表情筋を鍛えれば、目元だけでなく顔全体のリフトアップ(たるみ対策)にも役立つので、ぜひ日常のエイジングケアにトレーニングの習慣を取り入れてください。

以下、「表情筋」と「眼輪筋」を一緒に鍛える簡単トレーニングを紹介しますが、その前に「筋肉の基礎知識」を押さえておきましょう。

眼輪筋とは?

眼輪筋(がんりんきん)は、眼球をドーナツ型に囲む筋肉で、目の開け閉めに重要な役割を果たしています。

加齢でこの筋肉が衰えると、目の開閉に支障をきたし、まぶたを大きく開いたり、ピッタリ閉じることが困難になります。

さらに、眼輪筋は皮膚とつながっている「皮筋」なので、老化でこの部位が衰えると、目元の皮膚のハリが失われてしまいます。

年齢を重ねるごとに眼輪筋は徐々に衰退していくので、筋力の低下とともに必然的に皮膚のハリも失われてしまうのです。

結果として「たるみ」に繋がるだけでなく、筋力低下でまぶたが下がり、目のサイズも小さくなってしまいます。

加えて、眼輪筋が衰えると(眼球が下に移動して)「眼窩脂肪」が前に飛び出すので、目の下に「膨らみ」が生じます。

目の下に膨らみができると、影ができてクマのように見えるので、「老けた印象」や「疲れた印象」が強くなります。

目元のたるみは「老け顔」や「疲れ顔」の原因になるので、眼輪筋トレーニングで早めに対策しましょう。

表情筋とは?

表情筋は、顔の目・鼻・口などを動かすための数十種類の筋肉の総称で、実は「眼輪筋」もこの中に含まれています。

顔に「表情筋」という筋肉自体は存在せず、(眼輪筋を含む)30種類以上の筋肉を相称してこの名がつけられています。

主要な表情筋は、以下の8つです。

前頭筋(ぜんとうきん)

額の筋肉で、眉を上げる働きがあります。この筋肉が衰えると、額に横じわが生じます。

眼輪筋(がんりんきん)

目の周りをぐるりと囲む筋肉で、目を開閉させる働きがあります。この筋肉が衰えると、目元にたるみやシワが生じます(目の上下・目尻)。

頬筋(きょうきん)

頬の深層に位置する筋肉で、口角を上げる働きがあります。この筋肉が衰えると、口角が下がって不機嫌な印象を与えてしまいます。

大頬骨筋(だいきょうこつきん)

同じく頬に位置する筋肉で、口角を上外側に引き上げる働きをします。笑うとき、最も強く収縮する筋肉です。

小頬骨筋(しょうきょうこつきん)

上唇から鼻の横へ伸びる筋肉で、上唇を上方や後方へ引っ張る働きをします。

*「大頬骨筋」と「小頬骨筋」が衰えると、頬のたるみ、ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴ線の原因になります。

笑筋(しょうきん)

口角から頬に伸びる筋肉で、口角を後方へ引いて笑顔をつくる働きがあります。

口輪筋(こうりんきん)

唇の周りをぐるりと取り囲む筋肉で、口元に様々な表情を作り出します。この筋肉が衰えると、口元にたるみやシワが生じます。

オトガイ筋(頤筋)

あごの筋肉で、下あごを押し上げる働きがあります。この筋肉が衰えると二重顎になります。

表情筋は「相互作用」が大事!

これらの表情筋が相互に働くことで、顔に豊かな表情を作り出すことが出来ます。

表情筋の一つが単独ではなく、相互に作用することで、豊かな「喜怒哀楽」の表情を生み出すことが出来るのです。

そのため、顔の一箇所だけ鍛えるよりも、表情筋の全体を鍛える方が「目元の美しさ」のために重要です。

眼輪筋と表情筋を一緒に鍛えよう!

まぶたのたるみ改善には、目の周りの「眼輪筋」だけでなく、顔全体の「表情筋」も一緒に鍛えましょう。

顔の筋肉は相互に連動しているので、「眼輪筋」だけ動かすよりも、顔全体の様々な「表情筋」をまんべんなく刺激すると、目元のたるみ改善に効果的です。

人間は「バランス」を重視する生き物なので、一箇所だけに集中するよりも、“全体を底上げするようなイメージ”でトレーニングしたほうが、(長期的には)より大きな効果を期待できます。

もちろん、眼輪筋トレーニングだけでも有効ですが、様々な表情筋を刺激することで、まぶたの筋肉の向上に好ましい影響を与えることが出来ます。

結果として、顔全体と目元のたるみを効果的に予防・改善できるので、「眼輪筋」だけでなく顔全体の「表情筋」も併せて鍛えましょう。

以下、具体的にトレーニングのやり方を紹介します。

眼輪筋&表情筋トレーニング

「眼輪筋」と「表情筋」を鍛えて、まぶたのたるみを予防・改善しましょう。

放っておくと、重力の影響でまぶたは下に垂れてくるので、早めに対策することが大切です。

対策としては、眼輪筋トレーニングだけでなく、表情筋トレーニングも一緒に行いましょう。

「眼輪筋」の一箇所だけ鍛えるだけでなく、「表情筋」全体を刺激することで、トレーニング効果がアップします。

顔の全体の筋力を底上げさせながら、目の周りの筋肉(眼輪筋)を増強させましょう。長期的には、バランスを重視した方が「目元の美しさ」のために役立ちます。

さらに、顔のたるみも引き締まるので、「気になる部分」と「表情筋全体」をバランスよく鍛えていきましょう。

以下、具体的にトレーニング法を解説します。

*まずは「眼輪筋の鍛え方」、続いて「表情筋の鍛え方」を紹介します

眼輪筋トレーニング

眼輪筋は単独で鍛えることも重要なので、目の周りの「筋肉の動かし方」をチェックしましょう(表情筋トレーニングでも役立ちます)。

基本的な「眼輪筋トレーニング」は2種類あります。

目の開け閉めトレーニング

「目を強く閉じる」「目を大きく開ける」を交互に繰り返す簡単トレーニングです。

  1. 目をゆっくり閉じていき、そのままギューッと強めにまぶたを閉じる。
  2. この状態で5秒間キープ。
  3. 力を抜いて、今度はパッと目を大きく見開く。
  4. この状態で5秒間キープ。
    (*これを1セットとして5回ほど繰り返す)

この簡単トレーニングで「眼輪筋」を効果的に鍛えることが出来ます。

トレーニングを行うときは、目の周りの筋肉が収縮・弛緩するのを意識してください。眼輪筋はドーナツ型なので、目の周りの筋肉の動きを意識して目を開け閉めしましょう。

(ドーナツ型の)眼輪筋を意識しながら、
「目を強く閉じて5秒キープ」
「目を大きく開いて5秒キープ」

…を交互に繰り返すことで、効果的にトレーニングを行うことが出来ます。

この方法で眼輪筋を刺激すると、筋力がアップして目元にハリが出るので、「目の上下のたるみ」や「目尻のたるみ」を予防・改善できますよ。さらに、まぶたの開閉機能も向上するので、目をパッチリ大きく開きやすくなります(目ヂカラUP!)。

単独のトレーニングでも有効なので、さっそく実践してみてくださいね。

ウインクトレーニング

交互に左右の目をウインクして、眼輪筋を鍛える方法です。

方法は・・・
30秒間、左右交互にゆっくりウインクをします。

ポイントは、できるだけダイナミックにまぶたを動かしてウインクすることです。

目を開くときは大きく開き、閉じるときはギュッと目をつぶるようにウインクします。

このウインクトレーニングでも、眼輪筋を刺激して鍛えることが出来ます。

目の下を持ち上げるようにウインクをすると、下まぶたを効果的に鍛えることが出来ますよ。

加齢で目の下がたるむと「膨らみ」ができるので、このトレーニングで対策しましょう。

以上2つのトレーニングは「まぶたの筋力アップ」に効果的ですが、目の周りの筋肉をほぐして「血行促進」にも役立ちます。

目元の血行不良が改善されると、余計な老廃物や水分を排出して「むくみ」が取れるので、たるみ改善に好ましい皮膚環境をつくることが出来ます。

表情筋トレーニング

表情筋トレーニングは、口を大きく動かす「あいうえお体操」などが有名ですが、眼輪筋への刺激が少ないのがデメリットです。

そこで、目の周りの「眼輪筋」も効果的に鍛えられるように独自にアレンジした「表情筋トレーニング」を紹介します。

顔全体の「表情筋」と「眼輪筋」を一緒に鍛えられるので、顔と目元のたるみ改善に”お得なトレーニング方法”です。

一度やり方を覚えれば、自宅でいつでも簡単に実践できるので、ここで習得しちゃいましょう。

あいうえお体操(眼輪筋も刺激)

「あ!い!う!え!お!」と発するように、口・頬・目を大きく動かすトレーニングです。眼輪筋も効果的に刺激できるように、ちょっと工夫して紹介します。

  1. 「あ」・・・思い切り口を開く。この時、目を大きく開いてください。
  2. 「い」・・・頬の筋肉を使いながら、口を真横にぐーっと引く。この時、目をギュッと強く閉じてください。
  3. 「う」・・・口をすぼめて、前に思いっきり突き出す。この時、目を大きく見開いてください。
  4. 「え」・・・頬を高く上げるように意識して、口を横に開く。この時、目はギリギリまで狭めて「まぶしい目つき」をします。(同時に舌をベーッと突き出すと、二重顎の解消に役立ちます)
  5. 「お」・・・口を縦に大きく開いて、ほうれい線を伸ばすイメージで行ってください。この時、目をパッと見開きます。
    (*これを1セットとして5回ほど繰り返す)

通常の「あいうえお体操」は、目は大きく開いた状態で口や頬を動かします。しかし、これでは眼輪筋への刺激が少ないので、上記のように「まぶたの動き」も取り入れています。

この「(まぶたも動かす)表情筋トレーニング」で、「表情筋」と「眼輪筋」を効果的に鍛えることが出来ます。

ポイントは・・・
「あ」で目を大きく開き、「い」で目をギュッと閉じる。「う」で再び目を見開き、「え」でまぶたをギリギリに狭める。そして、「お」で再度パッと目を見開く…という流れになります。

(*「あ・い・う…」と一文字ずつ3~4秒かけて、ゆっくり行いましょう)

この表情筋トレーニングで、眼輪筋を効果的に刺激しながら、顔の様々な部位をまんべんなく鍛えることが出来ます。

これ1つ実践すれば、顔全体と目元のたるみを同時に予防・改善できるので、「一石二鳥の方法」と言えますね。

毎日継続することで、「目力アップ」と「小顔効果」が期待できます。

表情筋のウインクトレーニング

先ほど「眼輪筋」を鍛えるウインクトレーニングを紹介しましたが、ここでは「表情筋」と「眼輪筋」を一緒に鍛えるウインクトレーニングを紹介します。

  1. 片目をつぶり、ギュッと強めにウインクする。
  2. この時、ウインクした目に頬と口角をできるだけ近づけるように、口元をグッと持ち上げます。
  3. この状態で2~3秒キープ(反対の目は大きく開いておく)。
  4. 反対側も同様に行い、左右交互に繰り返します。
    (*左右1セットで5回ほど行う)

このウインクトレーニングは、片目を閉じるとき、グッと頬と口角を(閉じた目の方へ)引き上げるのがポイントです。

(*目の下の頬をグッと持ち上げるイメージでウインクしましょう)

このトレーニングで、「眼輪筋」と「表情筋」(特に目の下と頬の筋肉)を効果的に鍛えることが出来ます。

目元と頬のたるみが気になる方は、このトレーニングでリフトアップしましょう。

トレーニングで「たるみ」改善!

まぶたのたるみを改善するには、「眼輪筋トレーニング」だけでも有効ですが、あわせて「表情筋トレーニング」を行うと効果的です。

顔の筋肉は密接に連動しているので、「気になる部分」と「顔の全体」をバランスよく鍛えることが重要です。

まずは最初に紹介した「眼輪筋トレーニング」で、目の周りの筋肉を動かす感覚を掴んでください。

続いて、「表情筋トレーニング」で、眼輪筋だけでなく表情筋全体を鍛えてみましょう。

上に紹介したトレーニング法は、まぶたの開閉を含む「表情筋の運動」になっているので、眼輪筋と表情筋を一緒に鍛えることが出来ますよ。

目元と顔全体のたるみ対策に「一石二鳥のトレーニング」なので、やり方を覚えて毎日継続しましょう。

顔や目元の筋力アップに成功すれば、皮膚のハリが回復して「たるみ」を根本から引き締めることが出来ます。

たるみが原因で「上まぶたが下がる」「目の下が膨らむ」といった症状を予防・改善できるので、眼輪筋と表情筋を意識的に鍛えましょう。

トレーニングは筋力アップに役立つだけでなく、血液循環を促進して「むくみ」を解消できるので、顔と目元がスッキリ引き締まります。

血行不良で脂肪などの老廃物が溜まっていると、コラーゲン線維が破壊されて老化が早まるので、筋肉をほぐして老廃物を外に排出することが大切です。

眼輪筋と表情筋のトレーニングは、筋力アップ血行促進に役立つので、今日からさっそく実践してみてくださいね。

まずは1か月、意識的に継続しましょう!